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2005年頃に新曲として発表。その後、2008年の北京パラリンピック応援ソングとして採用されたシングルCD。バックの演奏は井上堯之自身である、北京パラリンピック応援ソングでは歌手の大黒摩季も参加していた。
北京パラリンピック応援ソング 〜歌詞書き換えを申し出?〜
〝人は誰でも永遠の旅人 遥けき道を行き通してきた魂〜〟で始まるこの曲。井上堯之らしい精神の傾斜を感じさせる歌詞ではありますが、決して宗教的なものではありません、念のため。しかしながら、その底には井上の求めてやまなかった生き方への理想があったように思うのです。
この楽曲を聴くたびに思い浮かぶのは 、〝月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり〟という松尾芭蕉「奥の細道」の冒頭の句と、徳川家康の〝人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし〟という言葉です。時間というものを物理と捉えて良しとするならば、〝いま〟という時の無常を知り尽くしつつもその永遠な継続性に、有限の身への希望を託している、と受け取れるように思います。
そこまで深読みしなくても良いのでしょうが、井上自身はこの自作の歌詞をつけた楽曲が、北京パラリンピック日本選手団支援プロジェクト「Love Rhythm 2007 Live〜北京パラリンピックへの道〜」公式応援ソングに採用された時、「歌詞は自由に書き換えて下さい」と申し入れたのです。〝魂〟という言葉が歌詞としては重い、と思っていたからでした。普段から自分の書く楽曲や歌詞は重い、という意識を持っていましたので、応援ソングとしてもっと明るい雰囲気の歌詞が良いと感じていたのでしょう。
ところが歌詞はこのままが良い、とのお答えを頂き、原歌詞のまま応援ソングとして発表されました。
〝共生〟と〝絆〟をテーマとして障害者アスリートへの支援プロジェクトの一つとして、2007年10月に東京国際フォーラムで行われた同名のコンサートでも演奏されました。
歌詞は多少哲学的な傾きがありますが、曲はギター、ピアノ(井上自身が弾いています)、ドラムの編成の、軽快で覚えやすい楽曲です。
ジャケットの絵は、画家・プロデューサー・ミュージシャンでもあり、〝ブルーの画家〟として知られる、新月紫紺大氏によるものです。
カラオケ付きの2曲入りシングルです。
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